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記事掲載のお知らせ(『内科』8月号)
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2022年8月1日発行『内科』8月号(南江堂発行)の特集「老年栄養ー高齢者の低栄養,フレイル,サルコペニア」の座談会に、医療法人社団悠翔会理事長・診療部長の佐々木淳が参加させていただきました。同特集企画者で、国立長寿医療研究センター老年内科の前田圭介先生が司会を務められ、関西電力病院疾患栄養治療センターの管理栄養士・真壁昇先生、西宮協立脳神経外科病院看護部の永野綾乃先生が参加されました。
栄養問題に影響している高齢者特有の問題として、ポリファーマシーが挙げられます。薬が摂食障害に関係するケースは非常に多く、全体の約35%でみられます。薬を整理するだけで食べられるようになる方は多くいらっしゃるので、個々の薬剤の影響をきちんと評価したうえで、リスクの高い薬やメリットの少ない薬は、積極的に整理することが大切です。
急性期・回復期の病院における栄養問題と、それらへの関わり方についても話し合いました。食べられないことは、生命予後だけではなく、生活の質にも大きな影響を及ぼします。人生の大きな喜びともなる“食”を禁止することがどれだけ大きな意味をもつのかを、十分に考慮すべきだと思います。病院で「食べられない」と評価された患者さんでも、VF検査所見をみせてもらい、「どこまでなら可能か」という視点で評価するようにしています。診断基準を絶対値でみるのではなく、相対評価していかなければいけないと感じています。
在宅期の栄養支援では、①口、②キッチンと冷蔵庫、③財布(経済状態)、④日常生活の活動範囲、の順で確認しています。専門職として栄養介入しようとすると、水分やエネルギー量等の摂取量ばかりに着目しがちです。栄養支援を患者さんが暮らしのなかでできる範囲に落とし込んでいくことや、楽しく食べる方法を提案することが重要であることをお話ししました。
ぜひお読みください。
https://www.nankodo.co.jp/g/g3030021/