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記事掲載のお知らせ(『週刊高齢者住宅新聞』第679号)
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2022年7月20日発行の『週刊高齢者住宅新聞』第679号(高齢者住宅新聞社発行)におきまして、医療法人社団悠翔会理事長・診療部長の佐々木淳の連載記事【在宅医からみた10年後、20年後のニッポン】「オランダにおける安楽死の現状」が掲載されました。
佐々木は4年前、オランダの安楽死の現状を知るべく、緩和ケア医のインゲン医師を訪ねています。安楽死が合法だと思われているオランダですが、実は安楽死は、殺人または殺人幇助という刑法に規定された犯罪です。
ただし、複数の要件を満たせば、追訴されません。家庭医をもつことを義務付けられているオランダでは、家庭医と患者が安楽死について繰り返し話し合います。安楽死という選択で合意しても、その後、特別なトレーニングを受けた医師との面談を行ったうえで、実行されます。
非合法であるにも関わらず、オランダで安楽死という選択肢が広がっている背景には、①家庭医とのていねいな対話により、患者が明確に意思表示できること、②安楽死以外の緩和ケアの選択肢が充実していること、の2つがあるのではないかと感じます。
ガイドラインに従って緩和ケアが提供されるオランダとは違い、日本ではガイドラインが未整備、または遵守されず、適切な緩和ケアが提供されていない患者が少なくありません。優先すべきは安楽死ではなくケアの充実。社会的処方も含め、生きていることの価値を実感できる支援がより重要だと、インゲン医師はおっしゃいました。
安楽死が許されるというのは、つまり社会的支援を含む充実した緩和ケアが提供できていることの証でもあるのです。安楽死の制度化以前に取り組むべきことがたくさんあるのではないでしょうか。
ぜひお読みください。
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